(今日こそ決めるぞ…俺は男になるんだ…この家で優茉を幸せにするんだ…)
(平静を装えよ、バレるのが一番まずいぞ、一生に一度なんだから…)
た、ただいまぁ~
トントントン…
あ、悠馬おかえり~。お仕事お疲れ様っ。
今日は君の大好物のカレーだよ、勿論ソースも今から入れるから安心して?
キッチンが広いとやっぱいいよね~…ん?ご飯の準備代わってくれるの?
お風呂入ってなよって…ありがとう、でも急にどうしたの…?
なんか変なの…でも、まぁ、じゃあよろしくね?
グツグツグツ…
…ふぅ、危なかった…なんとかお風呂に誘導できたな。
浴室暖房もつけといたしいつもより気持ちよく入ってくれるだろう…
さて、次は晩餐の味付けだな…優茉いつも俺好みの濃い味にしてくれるから…
今日はあいつが好きな本格スパイスカレーにしよう、これを少々…あっ。
ブクブクブク…
やっぱりわが家のお風呂は最っ高だな~。広いし明るいし気持ちいい~…
でも、今日は最初からバスルームもあったかい、入浴剤まで入ってる…
なんだか悠馬、妙に優しいんだよな~…ま、まさか浮気!?
…なんかイライラしてきた、早く上がって真相を突き止めよう!
ガサガサガサ…
ま、まぁカレーは及第点として…ここに隠しておいたこれ…あった。
ロフトがこれだけ広いと荷物も沢山置けて助かるよ…お陰でバレなかった。
給料三か月分とは行かなかったけどちゃんとサイズもあってるはずだし…
男、いや漢・悠馬、最愛なる優茉に一世一代の告白をこのユ…
…って、ん?なんかお風呂あがった音しなかった?やべっ、急がなきゃ!
ペタペタペタ…
ちょっと悠馬、話があるんだけど…って、なにこれ!?
こんな豪華にして、今日何かの記念日だっけ?あとカレー、ソースいいの?
…え、俺も話があるって?…うん、なに?
…ふふ、前から話してたこと、ホントになっちゃうね。
「私たちみたいなこの家で、二人、苗字まで同じ名前で暮らすこと」
賃料11.5万円 敷金1ヶ月 礼金1ヶ月