僕の彼女はサプライズ好きだ。
例えば、誕生日はディナーの後にケーキが運ばれてくると喜ぶ。
例えば、仕事だと言った日に彼女の家に会いに走ると微笑む。
そんな彼女と遂に二人で暮らす事になり、僕はサプライズを探していた。
「え、なにこのお部屋すごーい!明るい!」
「でしょ?1階の部屋なんだけど高台だから3階の高さにあってさ」
「わ、ほんとだ!え、いいねこのお部屋!」
「だから日当たりもいいんだ、すごいよね」
「うん、すっごくいい感じ!お部屋の白い色合いも気持ちいいし!」
「まずはこの“1階なのに3階の高さ・明るさ”がサプライズでした」
「!!サプライズ!!たしかに、そう言われるとそうだ、えへへ、嬉しい」
「続いて二つ目のサプライズは“3口コンロのキッチン”です」
「えー!すっごく嬉しい!グリルもあるしシンクも大きいし…!」
「美帆料理好きだから、毎日が楽しくなるキッチンならいいなと思ってさ」
「ありがとう、もっとお料理上手くなりたい!沢山作るから沢山食べてね」
「そして続いてのサプライズはこちら、大きなバスルーム!」
「えー!ちょっと、えー!ねぇ見て、足伸ばせる!足伸ばせるよ!」
「大きいよね、それに追い焚きも浴室乾燥もあって心強くて」
「贅沢~。頑張った日お風呂でゆっくりするのって本当癒されるもんね~」
「…とお部屋を見てきたけど、どうだった?」
「すっごい良かった!サプライズもいっぱいで!見つけてくれてありがと」
「ならよかった。でもね、サプライズはまだこれで終わりじゃないんだ」
「え、なにがあるの!?」
「それはこの上にあるんだけど…住んでからのお楽しみってことで」
「え…えー!?!?」
僕はサプライズ好きだ。
例えば、誕生日はディナーの後にケーキが運ばれてくるようにする。
例えば、仕事だと言った日に彼女の家に会いに走ったりする。
そんな僕と遂に二人で生きる事になり、彼女はサプライズを探していた。
「早いね~もう2年だって」
「住み始めてから?そんな経つっけ、早いなぁ」
「あの日楽しかったなぁ、お部屋を見る度サプライズ!って言われてさ」
「そんなに言ってたっけ?」
「言ってたよ~このロフトなんて本当に住むまで見るのとっておかれてさ」
「サプライズ好きな君のためだよ、喜ばせたくて」
「じゃあ私もサプライズ好きな君のため、一つプレゼントがあります」
「え?僕がサプライズ好き?美帆じゃなくて?」
「私と同じくらい裕人もサプライズ好きじゃん、いつもしてくれてさ」
「そっか、僕もサプライズ好きだったんだ」
「てことではい。二年越しのサプライズ返し、逆プロポーズ。どう?」
「え…えー!?!?」
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